本当に、”思考は現実化する”のか?
私は、この意見には否定的です。
というか、この考え方自体は全くもってその通りだと納得するものなのですが、このフレーズを額面どおりに受け取っては誤解に繋がるため危険であると思っています。

 

日本では現在、多くの自己啓発書が流行しています。
ナポレオン・ヒルが著した思考は現実化する、効果的な人間のあるべき姿を説いた7つの習慣、引き寄せの法則で有名なザ・シークレットなどが代表的でしょう。これらの有名な自己啓発書の考え方も、基本的には”思考は現実化する”というフレーズで、その一端を表わすことができます。

 

つまり、”心に描いたものは現実になる”ということ。

 

じゃあ、”大金持ちになりたい”と願っていれば、そうなれるのか?そんなわけはありませんね。

 

当たり前ですが、富を得たいのならば、正しい方向を向いた正しい努力を一定期間以上継続する必要があります。
参入する市場の勉強も必要でしょうし、経営自体の勉強も必要でしょう。また利益をもたらしてくれるのはお客様なのですから、よりお客様に喜んでもらうための心がけも勉強する必要がありますし、自分の商品やサービスのメリットをわかりやすく伝えるためのスキルも勉強する必要があるでしょう。
それらを学びながら、実践する。その結果は、残念ながら失敗であることが多いでしょう。そこで諦めず、失敗した原因を検証し、また実践。
何度も実践し、何度も失敗し、検証を続け、新たな学びも行いながら、また実践。こんなサイクルを繰り返すことで、ようやく、人は富を得ることができる訳です。
これらのサイクルを繰り返すために必要なもの、それは何よりも”強い想い”でしょう。
自分はこれをやりたい!そして、自分には必ずできる!このように考えているからこそ、成功を手にするまで努力を続けることができるのです。

 

 

”思考は現実化する”
この言葉だけでは、その本質は見え辛いでしょう。
誰もが賞賛してくれるような成功を手にするためには、それ相応の努力・犠牲が必要不可欠です。
頭で考えているだけで、向こうからやってきてくれるなんて甘い話、あるわけがありません。

 

もはや有名すぎてフレーズだけが一人歩きしているようなレベルですが、その本質は至極当然のものであり、泥臭く地味で苦しいものです。
そして、これこそが唯一絶対の成功原則といえるものだと思います。